昨日は久々にホールへ行った。
WBCは初めて観戦したが、観客のガラが悪くなく、普通の人が多いのが印象に残った。リングサイドに真っピンクのスーツを着たオジサンやパンチパーマのオジサン、真っ黒なチャイナ服のオジサン、怒鳴り散らしているツルピカなオジサン、どのタイプの人も本部席に座っていなかった。
それどころかみな公務員のような人、さらには外国人の紳士がブレザーを着て座っていたり、大統領夫人の様なご婦人がいたりと、まるでボクシングのような上品さ。
しかし、リンアナまでねずみ色のスーツに地味~なネクタイはどうなんだろう。せめてダブルの黒スーツにタキシード、蝶タイくらいしてくれないと、どっかのサラリーマンがリングに乱入したようにしか見えない(かもしれない)。
それはさておき今回はカードが全てメイン級。
どの試合がメインでもおかしくないほど。
当然第一試合から満席。立ち見も2列3列な状態。なにせ第一試合から紙テープの嵐。全試合終わる頃にはリングサイドの床が紙テープの絨毯みたいになってたくらい。
さて、試合の感想。
まず大和。先日に兄貴分の大和哲也がやられているだけに、ジムとしては何としても勝たなくてはならないところだっただろう。その期待に違わず、そして第一試合と言う役割を、鮮やかなKO勝ちできっちり果たしたのはさすがと言うしがない。
破れた一貴もセンスの良さをみせてくれた。
加藤vs大槻は前半で加藤が蹴りの切れ、距離感の良さを見せてくれたし、後半で加藤を圧倒した大槻の芯の強さも見れた。
梅野は初めてみたがスラリとした長身にバリバリのムエタイスタイル、気の強さに驚いたし、エッガラートの身長差を感じさせない戦いぶり、パンチが有効と分かるやパンチに切り替える臨機応変さにも感心した。梅野はまだ伸びしろがあると感じたし本当に将来が楽しみな選手だ。
山内は強弱の付け方など老獪さに磨きがかかっていたし武田は首からの肘をうまく使っていて、それぞれ個性が光っていた。
山本祐機は今回いいところ出せずに終わったのが残念。高橋は初めて見たけどサイドキックとか二段ゲリなどトリッキーな蹴りがやっかいな選手だと納得したし、後ろ回しで顔面ディフェンスに慣れさせておいてのレバーへのバックスピンはお見事だった。今大会一番のインパクトだったのではないかと思う。
悲しかったのは山本ノボル。練習していたのだろうか、体調崩していたのか、あれは歳のせいだと思わないし、あらしとの打撃のせいだとも思えない。蹴りの駆け引き蹴りあいが見たかった。山本が首に対応できていなかったのでしょうがないが、あらしには組つき狙いな試合はして欲しくなかった。豪快にミドルで潰してパンチで仕留めて欲しかった。消化不良な試合だった。
一番見応えがあったのはやはり真弘vs羅紗陀。山本は体格差があるにもかかわらずほぼ互角に近い位に渡り合っていて特に最終ラウンドは何発もいいパンチを入れていたし。でもやっぱり体格差の壁はでかいなと思った。羅紗陀には大きなダメージ無かったし。
羅紗陀はタイミング、距離感、抜群のセンスだと思った。右のハイ、ミドルはほとんど空振りがなくブロックさせていた。出だしから関節へのストッピングで山本はやりにくそうだったし。今回はラシャタはミスが無かった。一番面白かった。
国崇はハラハラな試合である意味面白かった。リーは意外にもちゃんとしたキックボクサーでバッチリ噛みあっていた。
それにしても国崇のボディブローにはいつも感心させられる。
とにかく、行って良かった、当たりの興行だった。
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